舞台劇『かるてと』を見に行ってきたよ

mu-62008-03-22

気がついたらこれを書いている時点で4月になっていて呆れるやら震えるやらでもう大変ですが、とりあえず何事もなかったかのように3月のことを書いていくよ! 需要? タイムリー? なにそれ、食べられるの?
ここで「食べられないこともないです。でも、できれば食べないでください」と里村茜さんな返しをしてくる人とはずっと友達でいられると思うMU-6です。
久しぶりにフリーダムな文章が書けてややテンション上がり気味です。


さて、この日はSHAFTさんのお芝居『かるてと』を見に荻窪まで行ってきました。以前にも書いたことがあったので、旧サイトから見ている人はご存知かもしれませんが、過去にも何度か公演を見に行ったことがある劇団さんです。
映画はともかく舞台劇はほとんど見ない自分ですが、梶田夕貴さんとかが出ていると書けば、よい子のエロゲオタ(矛盾した表現)のみんなはどうして自分が興味を持ったのかわかってくれるよね!?
(意味がわからない人、そのピュアさってすっごく大事にした方がいいと思うよ……)


まあそれはさておき、これまでは2時間くらいの長いストーリーのお芝居をやっていたんですが、今回は「カルテ」+「カルテット」=「かるてと」ということなのか、とある病院を舞台にした4本の短編(+エピローグ)から構成されるオムニバス形式のお芝居でした。
それぞれのお話はこんな感じ。

  • 二兎追うものは

浮気の現場であるラブホテルが火事になりケガをしてしまった男。
もしも浮気の事実が妻にバレたらタダでは済まない。
たまたま同じ日にイタリアンレストランで火事があったという記事を見かけた男は、後輩に頼み込んで自分と口裏を合わせるように指示するのだが……。

  • 医者と患者の…

自分の付き合っている男との間に別れの予感を感じると、適当な理由を付けて病室へとやってくる一人の女性。
どうして自分がグチに付き合わなくちゃいけないのか、そう思いながらも律儀に付き合ってきた医者だったが、さすがに面倒になってきて、彼女に邪険な対応を取ってしまう。
すると、看護婦が(隠れて)見守る中、女性の様子が変わってきて……?

  • 待合室同好会

病院の中の小さな社交場、それは待合室。することもない病院生活が長引いてくると、お互いに益体もないことを話して時間を潰すのが数少ない娯楽になっていくものだ。
ずっと待合室にいる、そんな二人の元に若い男性がやってくる。
新しい仲間の出現を喜び、今までの生活や人生観についての話で大いに盛り上がる面々。
穏やかな待合室の空気を打ち破ったのは、慌てて病院に駆け込んできた一人の女性の叫び声だった。
その女性は、若者その人の名前を叫びながら飛び込んできたのだ――

  • シニガミ

ある晩、寝付けなかった男は医者や看護師の目を盗んでタバコを吸おうと空き病室に忍び込む。
だが、空室のはずのそこで当直をサボって寝ていた研修医の女性に、その現場を見つかってしまう。
お互いにまずい現場を見られた二人は、なんとなく気まずいままお互いのことを話し始める。
男は自分の運命を嘆く。会社に言われるまま不正に手を染めた結果、妻からは別れを切り出され、自分は体調を崩し、会社もクビになってしまった。自分なんか助けてくれなくって良かったのに、と。
すると黙って、その嘆きを聞いていた研修医がつぶやいた。
「だったら、その命、もらえませんか?」
そのつぶやきは妙に大きくて、彼女がまとう空気はまるで死神のようだった……

すみません、面白そうに書けなくって! 自分、こういうの本当に苦手なんで!
と言い訳はさておき、こんな具合の20分くらいのお芝居×4+エピローグ10分で1時間半くらいで全体が構成されるつくりになってました(時間は感覚的なものですけど)。


で、感想としては素直に面白かったです。
去年見に行ったお芝居が自分的に不完全燃焼だったんで、正直若干不安もあったんですけど、今年のはあんまり重い話でなくて軽いノリで楽しめました。
多少ネタバレですけど、SHAFTさんのお芝居って過去に見に行ったものは大体第3幕と同様に、「生者と死者の邂逅」みたいなネタで構成されているんですね。自分もそういうのは好きですけど、そればっかりだと多少飽きが来てしまうのも事実なわけで(ぉぃ
そんな中、今回のお芝居はそれぞれの幕で脚本家も違うので、幕ごとに毛色やノリが違う作品が見られて最後まで飽きずに楽しめました。
ちなみに自分的に気に入ったのはぶっちゃけ内容は何もないんだけどドタバタが楽しかった第1幕(褒めてます)と、いい年して自分の中にある好意にすら気付かない年上お姉ちゃんが可愛かった幼なじみラブコメの第2幕。……なんか、気に入ったポイントを書くと「ほんとどうしようもないエロゲオタでマジすいません」っていう気持ちになってくるな(´Д`;


強いて言えば少し前に見に行った『バンテージ・ポイント』みたいにすべての話が1本に集約されていたりすると非常に美しくてもっと自分好みかな〜とは思いますけど、その辺は逆に複数のシナリオさんがいることの弊害かもしれませんね(とまで言うと言い過ぎになっちゃうけど)。
ま、その不満にしてもないものねだりに過ぎないんで大したことじゃないです。
自分が感想書くの遅かったんで残念ながら公演はもう終わってしまいましたけど、いずれ公式サイトのオンラインショップでDVDを販売するのではないかと思うので、もし興味を持たれた方がいたらそっちを待つのがよろしいかと。


以上、慣れない上に久しぶりの文章なんでどこまで言いたいことが伝わったか自信ないですけど、『かるてと』の感想でしたっ!