TYPE-MOONがやってるのはセメントじゃなくてプロレスだという妄想

個人的には今日最大のエロゲ関係ニュースは『Palmyra〜熱砂の海と美なる戦姫〜』の発売延期の報なんですが、世間的には当然の如く『魔法使いの夜』の告知が話題になっていますね。
まあ「話題になっていますね」とかクールを装ってはいますけど、TYPE-MOON作品は自分も好きなんで当然ながら期待はしています。たぶんTYPE-MOONエースも買うでしょうし、雑誌の作り方(というか哲学?)が好きじゃないから普段は買ってないTECH GIANも久しぶりに買ってしまうかもしれません。


さて、『魔法使いの夜』は昔からのTYPE-MOONファンなら知っての通り、蒼崎青子が初登場したという奈須きのこの原点ともされる未公開作品です。高校時代に考えた作品だという『Fate/stay night』に続いて、TYPE-MOONの商業作品は奈須少年の作った作品の翻案ということになるわけです。
ここで性格のひねくれている自分は、心のどこかでこんなことを思うわけです。
……それって本当なの? って(ぉぃ


昔、『Fate』が発表された時のことです。どこだかの掲示板でこんなやり取りを見たことがありました。

アンチ「なんだよ、この『Fate』って。こんなのカンペキ『仮面ライダー龍騎』のパクリじゃん」
ファン「あなた何を言ってるんですか。この作品は奈須きのこ先生が高校時代に考えていたものをベースに、セイバーを男性から女性に置き換えるなど変更を加えた作品なんですよ。『龍騎』をパクれるわけがないじゃないですか」

なんかファンの人、キモいな
……いや、自分の個人的な感想はさておき、これを見た時に思ったんですよね。
「でもそれが本当とは限らないんじゃないかな?」って。
ちなみに余計な火種を避けるべく(笑)念のために自分の見解を示すと、自分は別にどっちでもいいと思っています。奈須さんが一から自分で考えてようが、アイデアをどこから持ってきていようが面白ければそれでいいですし。それにそもそも、こう言っちゃアレですけど「バトルロイヤルなりトーナメントで勝利→ご褒美」なんて物語の定番ですし、「古今の英雄がお互いに術理を尽くして雌雄を決する」っていうのも山田風太郎のような前例がありますから、イデアだけ見たら別に斬新でも何でもないわけですから。重要なのは料理の仕方でしょ?


話が逸れました。「本当とは限らない」という話の続きでしたね。
まあとにかく高校時代に存在したというFate(旧版)』を見た人がほとんど全くいない以上、それってある種の言ったもん勝ちなんですよね。広報戦略上、製品に何らかの開発秘話などのストーリーを持たせるというのはよくある話です。
自分の中で、特に性格の悪い部分がそんなことをささやいたのを、今回のニュースを見てまた思い出しました。


はたして本当に『魔法使いの夜』というのは、はっきりした形で存在していたんですかね?
ネットで見かけた記述によると昔のサイトには

月姫空の境界に連なる世界設定が初めて構築されたのが、奈須きのこの小説「魔法使いの夜」。
「伝奇もの+学生もの+魔術もの+洋館同居もの+で、それをミステリーっぽく」というコンセプトのお話で、現在の奈須きのこの雛形と言える。
いまから八年ぐらい昔に作られたのだが、当時のきのこは「自分の話のなかで、むこう十年これを越えるものは書けない」と断言していた。
結果は、とりあえず自他ともにそれに納得してるとか。

という記述があったそうなので、ある程度の形はあったのは間違いないんでしょうけど、例えば『Character material』で出したようなビジュアルイメージのような、明確な物はなかったんじゃないの? と思ったり思わなかったり。
いや、我ながらMMRかムーみたいなこと言ってるのは百も承知ですけど、ほら、TYPE-MOONの人たちって本当に考えてるんだか考えてないんだかわかんないけどオレらが見たい物をチラ見せして、「実は考えてるんですけどね、時間がないんですよ」って焦らすのが超上手いじゃないですか。
さっちんルートとかイリヤルートとか、さっちんルートとか(2回言った!)。
そういうのを見てると、そりゃ「ありもしないものをあると言って煽るシロサギ行為なんじゃないか」なんて、邪推のひとつも出ようってもんですよ。奈須と武内なら何をやってもおかしくない……!


まあこんなことを書きつつぶっちゃけ本音を書けば、過去の作品を見ている限りリップサービス含めて裏設定にせよ何にせよ考えるのが凄く好きな人みたいなんで、本当に過去に一度作っている可能性は高いと思ってるんですけどね(追記:コメント欄でいただいた情報によると作っていたのは事実とのこと)。ほら、そこはなんだかんだ言って自分も信者ですから(笑)。
最後にエントリそのものを否定するというひどいちゃぶ台返しをしつつ終わり。ま、しょせん妄想は妄想だからな。