『アクエリアンエイジ劇場版』見てきた ☆☆

というわけで『アクエリアンエイジ劇場版』を見に行ってきました。
アクエリアンエイジ』といえば、

1999年にブロッコリーが発売したトレーディングカードゲーム。国産オリジナルトレーディングカードゲームとして国内N0.1のシェアを誇る。発売当初より雑誌でのコミック・記事連載をスタート。ラジオ番組、プロモーションアニメの製作、ドラマCD、音楽CD、PS版ゲームの発売。2002年にTVアニメシリーズを放送、2007年にはアーケードゲームアクエリアンエイジオルタナティブ」が稼動するなどカードゲーム発のコンテンツとしては異例なまでの展開で話題を集めてきた。

劇場版公式サイト紹介文より

というカードゲーム。
「オタ系コンテンツがしょっぱそうな映画になる時はなるべく見に行く」という高尚な趣味を持っている人間としては最初にタイトルを見た時から鑑賞予定リストに加えていた、しかしながら公式サイトも何もチェックせず気がつけば公開日近くになっていた……その程度の極めて微妙な注目度で見守っていた作品でした。


とはいえ、この作品に限っては多少の楽しみもあったのは事実です。
あんまりカードゲームは詳しくないですけど、『アクエリアンエイジ』といえば確かどのカードも美少女揃いだったはず。だからこそ昔、知り合いがブロッコリーに勤めていた時に、同カードゲームでイラストを描いている絵描きさんの応対をしたことがあって、ファンシーでふわふわした感じのイラストが特徴的なその絵描きさんがリュックにポスターを5本も6本も差してビルにやってくるような風体の怪しい男だと聞いた時はショックだったのですから……(遠い目)。
●●●●(ご本人の名誉のため伏せ字)さんは、そもそも可憐な少女だと信じていたのにっ!(マテ


えーと、話が逸れましたね。
いずれにしてもMTGみたいに変なクリーチャーとか出てこない世界を舞台にしているわけですから、とりあえずキャストは可愛い女の子たちが中心だと思われます。どうせ映画の内容はダメに決まっているんだから、その分目の保養に期待していたのですが……、いざ公式サイト見て愕然としたね。
なんでキャストが全員男ばっかりなんだよっ!Σ( ̄□ ̄;)

全然知らんかったのですけど、『アクエリアンエイジ』の中に『オリオンの少年』というエキスパンションがあって、それは男キャラしかいないんですね。で、そいつは漫画化もされていて、今回の映画はそれを元にした……ということらしいです。終わった……orz
そんなわけでぶっちゃけ感想は「はいはい、イケメンイケメン」くらいで済ませてしまってもいいんですが、せっかくなので感想書きます。あらすじについてはこの辺見てもらえればいいんですけど、わざわざ跳ぶのが面倒な人のためにすげー適当なあらすじだけ書いておきますね。

ごく普通の高校生として生活していた日下部要は、ある日ちょっとした事件をきっかけに自らの中に「ダークロア」と呼ばれる特殊な遺伝子が含まれていることを知る。
黒い羽と獣の爪を持つといわれるダークロア。
その特徴は、街で起こっている行方不明事件の犯人が残していた痕跡と一致していた。
自信の記憶の欠損と照らし合わせて、己が犯人なのではないかと思い悩む要。一方で、平和な世界の裏側にいる5つの血族もダークロアの犯行と思われる事件を解決するために暗躍を始め……

こんなところですね。あらすじを読んでいただければ大体おわかりになるかと思いますが、中二病全開の設定です(笑)。
ついでに言うと、あらすじを見れば見当が付くかもしれませんがオチとしては主人公ではない他のダークロアが諸々の犯人なわけでして、ストーリー的には徹頭徹尾わかりやすい作りとなっております。ぶっちゃけ眠かった(ぉぃ
そんなわけで出演している俳優さんのファン(観客はほとんど女の子でした)か、ガチホモ臭漂わせまくりの神父さんとかに萌えられる人でないと厳しいのではないかと思われます、ハイ。


自分的には先にも書きましたようにとにかく退屈な筋書きで眠かったです。
でもちょっと意外だったのは、勝手に『デビルマン』みたいに棒読み天国だろうと思っていたら、出演している俳優さんたちは思ったよりずっときちんとした演技をしていたこと。すみません、イケメンだと思ってバカにしてましたm(_ _)m
逆に面白かったところと言うと……う〜ん、そうですねえ。
設定をどこかで紹介しないといけないんで仕方ないんですが、大学の助手が「新しき時代の申し子ともいわれ、予知能力やテレパシーに優れたE.G.O.」とか「西方の魔道結社に端を発するWIZ-DOM」とか語ってるシーンは、大まじめなのがかえっておかしかった。……それくらいですかね?(^^;
それ以外だと、やけにダークロアやその他の特殊能力者の血脈に詳しい上に、とても胡散臭い芝居をするので、てっきりダークロアの親玉みたいな人なんだろうと思っていた大学教授が普通の人だったのにちょっと驚いたとかそんくらいですよ。普通につまんなかった(日本語の誤用)。


ただ、そんな映画でもラストのインパクトだけなら、そこいらの映画に引けを取っていません。
先ほどのあらすじを見ると誰でもこう考えると思います。
「ラストはきっと事件の真犯人であるダークロアとの戦いなんだろうな」と。
自分もそう思っていました。そしてその予想は半分だけ当たっていました。
映画の終盤、ついに真犯人がダークロアとしての姿を解放します。背中に広がる黒い翼。そして天に舞い上がる犯人。
その足下には各自それぞれ目的を果たすべく動いた結果、ここに集った主人公たち5人の少年たち。
奇しくもそこにいるのはダークロア、阿羅耶識、WIZ-DOM、E.G.O、イレイザー……世界の裏側に君臨する5つの血族を引く人間たちでもあった。
高まる緊張感。ひときわ大きく広がる犯人の黒い翼。そして、犯人はそれを大きく翻すと――


そのままスタッフロール始まったーーっ!?


まさかの「俺達の戦いはこれからだ」エンドですよ。ジャンプでやってる古味直志先生の『ダブルアーツ』がそうならないか、すげー心配なアレですよ。まさか映画でこんなのにお目にかかるとは思わなかった(ちなみにオレはあのマンガ好きですよ、念のため)。
次回作は……個人的にはなくていいんですけど、作り手サイドはやる気あったりするんですかねぇ? 普通とは違う意味で次の展開が気になる作品でした(^^;
大変しょっぱい映画でしたが、今年は『ピューと吹く!ジャガーTHE MOVIE』がもっとつまらなかったので、とりあえず星は2つにしときます。